『アメリカ革命-独立戦争から憲法制定、民主主義の拡大まで (中公新書 2817)』
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ISBN:4121028171
超大国の本質は始まりにある
1776年に独立を宣言した13植民地が、イギリス本国との戦争に勝利し、合衆国に生まれ変わったアメリカ革命。人民主権、三権分立、二大政党のモデルは、民主政治の基礎となる。なぜ革命を遂げた弱小国は、覇権国家になりえたか。植民地時代から独立戦争、建国者たちが死闘を演じた憲法制定、党派の始まり、南北戦争へ。大西洋を越えたスケールで、先住民・黒人奴隷の視点もふまえ、70年の歴史を清新に描きだす。
■本書の目次■
まえがき
序 章 国家が始まるということ――ローマ、アメリカ、日本
国家の始まりとは何か 日本国の始まりと八月革命説 アメリカの始まりとは何か 革命とは何か 誰の革命だったのか? 憲法制定という始まり
第1章 植民地時代――1607〜1763年
アメリカ史の起源 四つの新視点 三種類の植民地 会社を起源とする国家 特許状は武器である 「有益な怠慢」は誤り ①エリザベス女王〜ジェームズ一世まで ②チャールズ一世・イングランド内乱期 ③共和政期 ④復古王政期 ⑤名誉革命体制前期 ⑥ウォルポール政権とそれ以降 総督と植民地議会の対立 コモン・ローをめぐる意見の相違 参議会 人々の暮らしと暴力 家庭と労働 さまざまな信仰
第2章 独立――1763〜1787年
「代表なくして課税なし」は本当か 経済学の勃興 選挙なくても課税あり――議会主権 本国との法的なつながり? 陰謀論 群衆の抵抗運動 王党派と王への忠誠 大陸会議、招集 ジェファソンの論説 独立戦争が始まる 独立宣言 邦政府での憲法制定 連邦前夜――一三植民地をまとめた制度作り ワシントンの反撃 連合規約の制定へ イギリスからの独立を達成する 戦争終結 一七八七年の北西部条例 連合の機能不全
第3章 連邦憲法制定会議――1787年
立法者たち 会議の流れと始まり 起――ヴァージニア案の攻勢 激論 誰が最高裁判事を選ぶか 承――小さな邦の反発とニュージャージー案の提示 黒人奴隷の人口カウント 転――ハミルトンの大暴れ 妥協への道筋 誰が大統領を選ぶか 結――大団円? 署名へ
第4章 合衆国の始まり――1787〜1789年
ペンシルヴェニアの批准 『フェデラリスト』 マサチューセッツの激戦 ヴァージニアの論戦 大統領をめぐる論争 マディソンの変節 アメリカ合衆国の出発 ワシントン大統領の振る舞い 第一議会の開催 執行府の創設 権利章典の作成 課税から逃亡する人々
第5章 党派の始まり――1789〜1800年
フランス革命の衝撃 政府権力の強化――農業から商業へ 世論と新聞の発達 民主政が肯定的になる 中立宣言と二つの党派の思惑 対英強硬論とジェイ条 ウイスキー反乱 ワシントンの退任とアダムズ政権 激化する先住民との対立 初期の合衆国は弱かったのか?
第6章 帝国化と民主化の拡大――1800〜1848年
戦争と民主政 フランスからルイジアナを購入 1812年戦争 南部戦線の拡大スペインとの関係の変化 強い帝国 黒人奴隷と経済発展 銀行制度の発展とバブル ミズーリの妥協 先住民への支配 アダムズからジャクソンへ トクヴィルが見たアメリカ アメリカ革命の終わり
終 章 南北戦争へ
始まりの終わり 本書のまとめ
あとがき